日々進化していく特殊清掃
冷却用のフロンを取り扱うすべての関連業者(輸入業者、販売業者、設備業者)を網羅した1000社からなる組織で、業界主導で、1992年に設立されました。フロンの回収の流れを量的に正確に把握し、管理するために1回の回収ごとに伝票にフロンの種類、量を書き込み、フロンがたまると、その合計量を書き込んでから、ボンベに張り付けて、回収拠点に運び込みます。この伝票は回収拠点、KMO事務局、中間業者、倉庫、末端業者がそれぞれ保管します。
一方、KMOではこの伝票に基づき、全国の回収フロン量を整理し、その合計量を毎年環境保護庁に提出するのです。これはフロンに限らず、危険な化学物質の移動量は環境保護庁に報告することが法律で義務づけられています。
コミューン・ケミは市町村が100%出資して作った化学物質の処理会社+15クローネ/kg、差額3クローネが手数料このシステムはすべてのフロンに適応され、KMOに登録した業者でなければ、回収・再利用・破壊ができないばかりか、フロンの取引もできないしくみになっています。そのためにフロン関連業者の99%以上がKMOに加盟しており、環境保護庁の支援も受けて、実質の伴った組織となっています。
3脱フ口ン対策環境対策の一環として、デンマークは企業と政府が連携して熱心にフロン回収に取り組んでいるのに対して、デンマークの30倍以上のフロンを消費してきた日本の対策は何ともお粗末です。日本が1年間に回収できる冷却用特定フロンは約5000トンですが、これは1992年のデンマークでの特定フロンの全消費量の2倍強になります。
これまで使ったフロンの量に比べて、回収できる量はわずかで、環境への効果はたいしてないと通産省は言っていますが、環境に悪い物質はリサイクルして、最終的には処理するという原則を貫かない限り、化学物質による汚染は拡大する一方です。フロンの回収に加えて、デンマークの特筆すべき対策として、環境にやさしい自然冷媒への転換策があげられます。
これは特定フロンの代替物質として、温室効果ガスであるHFCsを選択した日本やアメリカとの大きな違いです。自然冷媒というのはアンモニア、炭化水素、水、二酸化炭素などの身近に存在する化学物質ですが、高度の合成技術に依存してきた社会からの方向転換を目指しています。
1996年、デンマーク環境エネルギー省の大臣は「この先10年以内にHFCsの段階的削減を開始する」と宣言しています。これを具体化するために、環境保護庁は業界や環境団体のメンバーを集め、推進プロジェクトを組織し、脱フロン技術の現状と可能性を徹底的に調査し、委員以外のさまざまな分野の人たちの意見も聴取しながら、オープンな場で討議を続けました。
その報告書が97年に出されましたが、デンマーク国内外での自然物質を使った技術、開発段階、実施例について、それに携わっている企業名を出して、詳細に検討しています。このように、政府が明確な環境政策を打ち出し、これに協力する企業には資金的・技術的な支援を惜しまず、「環境にやさしい企業」は名前を挙げて、消費者にしらせることによって、市場競争力をつけさせています。
日本では環境問題は個人の倫理観が強調さオム経済と恭離すると考えられがちですが、ヨーロッパで、は環境問題を解決する技術やシステムが新しい経済発展につながるとし、21世紀を前に、市場メカニズムを利用しながら、環境保全型社会の構築に向けて、一歩、一歩進んでいるのです。20世紀後半は、まさに「使い捨て時代」でありました。
日本人はこのところ、わずか30年間で資源もエネルギーも2倍消費するようになりました。その結果は、当然のことながら、「ごみ」も2倍増え、環境は、悪化するばかりです。
さて、この使い捨てのライフスタイルに歯止めをかけ、持続可能な社会システムを構築するためには、物を造る側も、使う側も、それなりの社会的責任をはたす必要があります。その意味でデポジット制度は事業者、消費者、各々の責任を明確にし、「使い捨て」を見直すきっかけになるのではないでしょうか。
そんな思いを込めて画いた漫画を3点紹介して、私からの提言とさせていただきます。「やはり、あちらの方法でないと…」いよいよ、小型PETボトルが自動販売機から売られます。
なんとか歯止めをかけないと。今驚くほどの勢いで、廃棄物行政・制度が変わっています。
法律、行政制度、行動規範、慣行、緩やかなルールなど、人間の行動を規定する枠組全体の事をレジームと呼ぶことがあります。この言葉を用いると、廃棄物レジームが進化していると言ってよいほどの状況なのです。
なぜ廃棄物レジームが進化しようとしているのでしょうか。それは、生物が進化してきたのとおなじ理由からです。
そうしなければ、人聞が生き残れないほどの状況に至っているからです。使い捨ての時代は行き詰まってしまったのです。
ごみの捨て場所はありませんし、ごみ処理費用は不況下にも関わらず増加しています。こうした状況が続くはずがありません。
遅きに失したとはいえ、こうした状況に鑑み日本も法体系を整えて廃棄物レジームをより効力のあるものにしようとし始めています。「廃棄物処理法」は改正が重ねられ、「容器包装リサイクル法」「家電リサイクル法」などの法律がつぎつぎと成立してきました。
こうした甲斐があって、いわゆる静脈ビジネスが、がぜん脚光を浴びるようになりました。静脈ビジネスが進展すれば、最終処分される廃棄物は減少し、再資源化は促進されるでしょう。
資源を節約し、廃棄物を少なくする循環型社会への道筋が、ぼんやりとながら見えてきたのです。しかし廃棄物レジームの進化は、多くの人々が望むほど速いものではありません。
このままで行くと、進化の遅れのために、私たちの生活は大変な不便益を受けることにもなりかねません。早めに廃棄物レジームを進化させ、経済を新しい発展ルートに乗せる必要があります。
いままでの廃棄物レジームがなぜ不十分か、例を挙げて考えてみましょう。「容器包装リサイクル法」のもとで、ガラス容器はワンウェイ化しています。
それでもカレット(ガラスビンをこなごなに割ったもの)が効率的に再利用されていればよいのですが、透明カレット以外はほとんどが逆有償で、結局廃棄物処理の意味あいが強くなっています。もっとひどいのがペット容器です。
「容器包装リサイクル法」のもとで、1998年度には約3万トンのペット容器が再生資源化されることになっています。しかし、実際に生産されたペット容器の量は約28万トンに及んでいます。
その差の25万トンのペット容器は、そのほとんどがごみとして処理せざるを得ない状況なのです。「容器包装リサイクル法」は2000年から、すべての容器包装を対象とすることになります。
あらゆるプラスチック容器や紙包装容器にも適用されるのです。本当にこの法律のもとで、効率的なリサイクルができるのでしょうか。
そもそもこの法律によって、廃棄物の発生抑制が可能になるのでしょうか。残念ながら、このままでは廃棄物の発生抑制も、効率的なリサイクルも望み薄なのです。
この法律にはまずリターナブ、ル容器の利用を促進する仕掛けがどこにもありません。この法律が作られる時、筆者は国税庁の中央酒類審議会の臨時委員であり、酒類容器のリサイクル委員会の一員でした。
厚生省の方がこの委員会に「容器包装リサイクル法」の原案を説明しにきた時、筆者はリターナブル容器の利用促進を同法に盛り込むように要請いたしましたが、結局は問題にされませんでした。結局ワンウェイの容器ばかりが利用されるようなしくみになってしまったのです。
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